プロメイク直伝!
メイク長持ちスキンケアと
時短お直しテクニック
数々の人気ドラマや映画の撮影現場で活躍するプロメイクの一星夕子さん。ドラマや映画だけではなく、テレビの生放送などもこなすそう。そんな時間が限られている現場では、メイク直しをする時間さえも短いからこそ、崩れにくく長持ちするメイクづくりが欠かせないんだとか。プロメイクさんが現場で使う、メイクが長持ちするスキンケアや簡単でキレイにお直しができるテクニックを伺いました。
「ツヤ感は滲み出てこそ美しい」と考えているので、視聴者が画面越しに見てもキレイ!と思えるメイクをつくるために、ベースとなるスキンケアも大切にしています。現場ごとにメイクをする相手も違えば、同じ人でも天候や体調によって肌の調子が変わってくるため、まずは化粧水の浸透具合や手で触ったハリ感などで様子をチェック。顔のパーツの中でどこに何が足りていないかをしっかり把握することが大事です。だから、スキンケアアイテムはいつも同じ量を使うのではなく、お肌の調子に合わせて使用する量を調整していくことがポイントです。
使う際にも、化粧水をコットンでパッティングし、たっぷりと肌の奥にうるおいを届け美容液とクリームは浸透力を高めるために手の温度に温めて塗っていきます。ベースのスキンケアを丁寧に施しお肌をしっかりとうるおわせることで、後々の乾燥によるメイク崩れを防止します。テカリが気になる方には、皮脂コントロールのスキンケアを使っています。それぞれの役者さんの肌に合ったアイテム使いをするのも、メイクを長持ちさせるヒケツです。
丁寧にスキンケアをしても、乾燥しているスタジオや長時間の撮影となると崩れることもあります。そんな時にはスキンケアをしながらの時短のお直しテクニックを使います。コツは、ファンデを重ねるのではなく落とすこと。表面が乾燥し、メイクが崩れた状態の上からファンデーションを乗せても、また崩れるだけなので、ここは潔くポイントオフ。
目元や口元など崩れを直したい部分にクリームをなじませ、乳化させてから綿棒やコットンなどで軽く拭き取ることで、クレンジングとスキンケアを一度に行えます。その後コンシーラーやファンデで直していきましょう。この時、保湿力の高いクリームを使うとお直し後のメイクもしっかり保てます。
時間を制限されながらも、見映えも求められる撮影現場では、プロメイクだからこその知恵と技術が欠かせません。そんなプロの技を日常のスキンケアに取り入れていけば、普段からの悩みも解決して、今よりもっと自信を持って、イキイキと魅力的になれそう。
- 一星 夕子さんYuko Ichihoshi
- アーツ株式会社所属のヘア&メイクアップアーティスト。主にドラマや映画作品で女優・俳優のメーキャップを手がける。携わった作品はドラマ「きみが心に棲みついた」(TBS)、「4分間のマリーゴールド」(TBS)、映画『記憶屋 あなたを忘れない』(2020年1月公開)など。