薄着になるにつれ目につく、余分なお肉や体のライン。お腹や脚も気になるけれど、スタイルアップを狙うなら「背中」のトレーニングが効果的!背中を鍛えると立ち姿が美しくなり、肩こりや腰痛も予防できたりとメリットがたくさん。今回は「くびれの鬼軍曹」ことボディメイクトレーナーの豊島香奈子さんに、効果的な背中のトレーニング方法をうかがいました!
- Profile
- 豊島 香奈子さん
- > CREBIQ
女性専用パーソナルトレーニングジム「CREBIQ」取締役社長。日本プロテイン協会理事、2021ミセスグローバルアース東京ビューティートレーニング講師も務める。男女問わず多くの指導にあたるほか、ボディメイク、ダイエットセミナー、ボディビルコンテストの審査員など多方面で活躍。最近では「くびれの鬼軍曹」としてメディアで話題に。
背中を鍛えて
美ボディゲット
脂肪がのって丸まった背中は、それだけで年齢を感じさせてしまうもの。自分からは見えない場所だからこそ、意識的に鍛えてすっきりキレイな後ろ姿を目指しましょう。また、背中を引き締めることによって、他のパーツの印象も変わって見えるうれしい効果が!
背中スッキリ
ハミ肉のないスッキリした背中なら、お気に入りの服も美しいシルエットで着こなせます。また、キレイな立ち姿を維持できるので、見た目年齢に差がつきます。
バストアップ
背筋が伸びることによっておのずと胸を張る姿勢になるため、バスト位置が上がって美胸に近づきます。
ウエストほっそり
背中の筋肉を鍛えるとウエストにかけてVシェイプ(逆三角形)ができ、広がった背中との対比でウエストがくびれて見えやすくなります。骨格上くびれにくい人も、この目の錯覚を利用すればキュッと締まったウエストラインに!
フェイスラインがシャープに
背中の僧帽筋(そうぼうきん/首の後ろから背中にかけての筋肉)を鍛えると首周りも引き締まるため、つながっている顔のラインもスッキリ。背中が丸まり、姿勢が崩れることで起こる顔のたるみや二重あごも防止できます。
背中を鍛えて
元気アップ!
背中には大きく分けて僧帽筋、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)、広背筋(こうはいきん)の3つがあり、それぞれ役割を担っています。この3つをバランスよく鍛えることによって、見た目だけでなく日々の不調を寄せ付けない体に!
姿勢がキレイに
一時的に背筋を引き上げることはできても、体を支える脊柱起立筋が衰えているとよい姿勢を長く保つことができません。背中を鍛えることで骨盤のゆがみなどを引き起こす猫背を解消し、美姿勢を維持できます。
基礎代謝アップ
背中は胸・脚と並び、体の中でもっとも大きな筋肉を持つ、通称「ビッグ3」のひとつ。集中的に鍛えることで基礎代謝が上がり、消費エネルギー量が増えて痩せやすい体になります。また、代謝が上がると疲れにくくなる効果も。
肩こり・腰痛改善
姿勢の崩れから生じる腰痛は、脊柱起立筋を鍛えることで改善できます。つらい肩こりの予防には、頭や首を支える僧帽筋、腕の動きと関わりの深い広背筋のトレーニングが効果的です。
血行がよくなる
丸まっていた背中がトレーニングで伸びるようになると、全身の血行が促進されて老廃物を溜めない体に。顔色も明るくなって、健康面・美容面ともにプラスの効果が期待できます。
背中筋トレを
はじめよう!
背中のトレーニングはジムに行かないとできないのでは…と思いがちですが、身の回りのものを利用しておうちでも手軽にできるんです!いずれも10回×3セットを目安に、慣れてきたら20回×3セットを目標に続けてみましょう。
トレーニングの前後に!
オススメストレッチ
ウォーミングアップやクールダウンに、筋肉をほぐすストレッチを取り入れてみましょう。立ってでも座ってでもOKなので、1~3回繰り返しましょう。
- ① 両方の手のひらを組み、体の前で大きなボールを抱えるように円をつくります。
- ② 背中を丸めながら腕をぐーっと前に押し出します。視線はおへそをのぞき込むように。息を吐きながら20秒程度伸ばします。
- ③ 背中で手を組み直し、胸を張ってななめ後ろに腕を引っ張ります。息を吐きながら20秒程度キープ。
脊柱起立筋、広背筋に効く!
バックエクステンション
- ① 両脚を肩幅程度に広げ、床にうつぶせになります。顔は少し浮かせた状態で、腕は床と平行にひじを90度曲げます。
- ② 骨盤から下の下半身は床につけたまま、息を吐きながら3秒かけて上体を反らせます。
- ③ 上がる高さまで反らせたら、息を吸いながら3秒で元の位置に戻します。
- ④ 顔は床につけず、②・③の動作を繰り返します。同時に脚も上げると運動強度が上がりますよ。
◎ポイント・注意点
- ・首だけ反らすと頚椎(けいつい)に負担がかかるので、頭の位置は変えずに行いましょう。
- ・背中全体を意識しながら、呼吸を止めずにゆっくり動作を繰り返してください。
僧帽筋、広背筋に効く!
デッドリフト
- ① 中身の入ったペットボトル(2L)を両手で持ちます。
- ② 肩幅よりも少し狭めに脚を広げ、背筋を伸ばして立ちます。ひざは伸ばしきらないよう少しゆるめておきます。
- ③ お尻を後ろに突き出すようにしながら、息を吐き3秒かけて上体を前に倒します。肩の真下にペットボトルがくるよう、腕はだらんと下に伸ばした状態で。
- ④ 肩甲骨を寄せ、息を吸いながら3秒かけて、真っ直ぐな姿勢になるまで上体を起こします。
- ⑤ ペットボトルを持ったまま、③・④の動作を繰り返しましょう。
◎ポイント・注意点
- ・極端に腰を反りすぎると痛める場合があるので、注意してください。
- ・2Lペットボトルがなければ、両手それぞれに500mLを持ってもOK。しっかり重さがある方がやりやすいため、ダンベルなら3㎏ずつを目安に。
- ・背中に効かせるためにも、ひじは曲げず「肩から下は重り」という意識でだらんと下ろしておきます。
トレーニング効果を
上げるコツ
- ・トレーニングは毎日行うのが理想的ですが、無理をしないようにしましょう。
- ・食後すぐや寝る前を除けばトレーニングはいつでもOK。交感神経が優位になる朝は、特にオススメの時間帯です。
- ・たんぱく質は筋肉をつくる上で欠かせない栄養素です。鶏肉やチーズなど、日ごろの食事から積極的に摂るようにしましょう。トレーニング後30分以内にプロテインを飲むのも効果的。
- ・水分は1日2Lを目安にしっかり摂るとよいでしょう。代謝が上がり、老廃物の排出を促してくれます。
豊島さんからの
メッセージ
トレーニングは1回を全力でやったとしても、継続しなければ意味がありません。ぜひ「イベント」ではなく「習慣」にしましょう!今回ご紹介したトレーニングのうちひとつでもいいので、例えば朝起きたら1セットやると決めて習慣化してみてください。続けていくうちに「体力がついてきたな」「肩こりがなくなった」「姿勢がよくなった」というような、うれしい変化が感じられますよ。