秋になると美味しいもの…それはきのこ!きのこは食物繊維が豊富で「菌活」と「腸活」が一緒にできる優れもの。さらに、ビタミンやミネラルも豊富なのにカロリーは低く、キレイにうれしい食材です。今回は、ホクト株式会社の管理栄養士・中村愛香さんに、きのこの魅力や菌活&腸活のメリット、理想的な食べ方などを教えていただきました。
- Profile
- ホクト株式会社 中村愛香さん
- > ホクト株式会社
管理栄養士・スポーツフードアドバイザー。2012年ホクト(株)入社。『きのこを通して健康や笑顔をお届けすること』をテーマに、さまざまな世代に向けて食育活動を展開。きのこを通じて食事や健康の大切さを伝えるとともに、近年はスポーツに励むアスリートに向けた栄養セミナーや食事アドバイスも実施。
きのこの「美」メリット
健康と美容を美味しくサポートしてくれるきのこ。菌活と腸活を叶えてくれる、女性にうれしいきのこの美的なメリットとは?
菌活と腸活でキレイに!
「菌食材の王様」と呼ばれているきのこは、菌100%で菌そのものだけを食べられる唯一の食品。食物繊維が豊富なため、腸内の善玉菌のエサにもなります。きのこを食べる菌活をすると腸の善玉菌が増え、腸内環境が整う腸活につながります。腸活は以下の腸の働きを助けてくれるため、美容にうれしい効果があります。
- ①栄養素の吸収
- ②老廃物の排出
- ③自律神経の調整
- ④ビタミンやホルモンの合成
- ⑤免疫機能の調整
きのこの菌は腸に存在するすべての善玉菌を増やすことに役立つため、腸を整える効果が高いといえます。きのこを日常的に食べることは、体の中からキレイで健康になる立派な菌活なので、ぜひ毎日の食生活に取り入れてください!
まだまだあった!きのこの美パワー
きのこにはダイエット、むくみ予防、免疫力アップなど美容にもうれしい栄養素がたくさん含まれています。
また、気温が下がりはじめるこの時季に注目したいのが「乾燥肌対策」です。きのこに豊富なビタミンB2は別名「美容ビタミン」とも呼ばれ、肌のターンオーバーを整えて肌を整えます。空気の乾燥で肌が荒れやすい時季だからこそ、健康な肌づくりにきのこのパワーが役立ちます。
効果的な
きのこの摂り方
美味しく食べることはもちろん、美容健康作用を高めるためにも、毎日の食事にきのこを上手に取り入れましょう。
食べるタイミングや量は?
腸内細菌のエサとなる食物繊維を定期的に摂ることが大切なので、1日に1度はきのこを使った料理を食べることを習慣にするといいですね。菌活や腸活のために、少しずつでも長く続けることが大切です。
食べ方や調理法は?
きのこには水溶性の栄養素が多く含まれていますし、ぷりぷりとした食感が満腹感にもつながるので、グツグツ煮すぎたり、細かく刻みすぎたりしないほうがいいですね。煮込む場合は、煮汁も一緒に食べられるスープや鍋物がオススメです。
一緒に摂るといい食べ物は?
特にオススメの食べ合わせを3つご紹介します。
- ①美肌効果アップ!
- 前段でご紹介したきのこの美肌効果を高めるためには、肌の源となる肉・魚などの「タンパク質」を一緒に摂ると効果的です。
- ②ダイエット効果アップ!
- きのこに豊富に含まれる代謝アップに役立つビタミンB1は、玉ねぎやにんにくなどの香味野菜に含まれる「アリシン」によって働きが高まるので、香味野菜と合わせましょう。
- ③丈夫な骨づくりに!
- きのこのビタミンDはカルシウムを吸収しやすくするので、カルシウムを豊富に含む牛乳やヨーグルトと食べるのがオススメ。油を使って調理すると、どちらも効率よく摂ることができます。
きのこを食べるときに
気を付けたいこと
熱を加えすぎるときのこの食感が損なわれるので、火を通す程度の加熱をしましょう。また、美容にうれしい「ビタミンB群」は水に溶け出てしまう性質のため、水洗いをせず、スープにして栄養素を丸ごといだたくといいですね。
きのこの
万能常備菜レシピ
最強の菌活・腸活食材であるきのこを、いつでも食べられる常備菜に。今回は「味噌きのこ」レシピをご紹介します。冷蔵庫にストックして、健康な毎日を目指しましょう。
簡単常備菜 「味噌きのこ」
材料 (作りやすい分量)
- ・マイタケ … 2パック
- ・ブナシメジ … 2パック
- ・しょうが … 1片
- ・ごま油 … 大さじ3
- 【A】
- 味噌 … 100g(半量は赤味噌がオススメ)
- 酒 … 大さじ2
- みりん … 大さじ2
作り方
- 1. マイタケは食べやすくほぐす。ブナシメジは石づきを落としてほぐす。しょうがはみじん切りにする。
- 2. フライパンにごま油を熱し、①を入れて炒める。
- 3. ②に、あらかじめよく混ぜ合わせておいた【A】を加え、水気が出てきたら弱めの中火にし、水気がなくなるまで炒め煮する。
保存法
冷蔵庫に入れて保存します。なるべく早いうちに食べ切りましょう。
ポイント
濃厚な味噌のコクがきのこになじみ、まろやかな味わいです。そのまま食べてもいいですし、さまざまな料理に加えても美味しく、アレンジ多彩です。また、菌食材のきのこ、発酵食品の味噌を使用したW菌活レシピなので、腸内環境改善効果もパワーアップ!
管理栄養士・中村愛香さんからの
メッセージ
きのこは、美容にも健康にもうれしい栄養が詰まった食材です。さらに、旨味成分も豊富でどんなお料理とも相性が良いので、さまざまなきのこ料理で楽しめます。菌のパワーで体の内側から整えて、秋をもっとキレイで健康にお過ごしください!