「美容のためにナッツがいい」ことは、もはや女性たちの間で常識となっています。しかし「いい」としても、どんなナッツをどう食べるといいのでしょうか?今回は、管理栄養士でフードコーディネーターでもある北嶋佳奈先生を迎え、ナッツの種類やうれしい効能、適切な摂取量や食べ方など、様々な疑問に答えていただきます!
- Profile
- 北嶋佳奈先生
- > オフィシャルサイト
管理栄養士、フードコーディネーター。大学卒業後、フードコーディネーターアシスタントや飲食店勤務後、独立。美容・ダイエット・健康に関する料理本の出版、レシピ開発やコラム執筆、ラジオ・テレビ・イベントへの出演などで活動中。著書に、『遅夜ごはん(宝島社)』『デパ地下みたいなごちそうサラダ ベストレシピ (TJMOOK/ 宝島社)』などがある。
ナッツは
キレイの味方です
おいしいうえに満足感もあって、キレイの味方といわれている「ナッツ」。それは一体なぜなのでしょうか?ナッツが美容に優れている理由をご紹介します。
生活習慣病を予防
ナッツに含まれるオメガ3脂肪酸には、善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らす働きがあるとされ、動脈硬化や高血圧、心筋梗塞、脳卒中などの予防と改善にも役立つといわれています。
アンチエイジング
抗酸化作用があり、アンチエイジングが期待できるビタミンEが豊富に含まれています。血管の柔軟性が高まり、体内に十分な酸素と栄養を送ることができるようになるため、若々しい体の維持をサポートしてくれます。
美肌・美髪
ナッツに含まれる豊富なミネラルは、肌や髪に栄養を行き渡らせ、ツヤやハリをもたらします。また、ナッツが持つ食物繊維は、有害物質や余分な脂肪などを排出するデトックス作用も期待できます。
北嶋先生からの
ワンポイントアドバイス
女性にうれしい栄養素がたっぷり詰まったナッツ。キレイをサポートしてくれる理由を知って、おいしくいただきましょう。
スパイスの
ナッツの魅力と選び方
ナッツにはたくさんの種類があるので、どれを選べばいいのか迷ってしまう人もいるかもしれません。今回は特に女性におすすめのナッツをご紹介します。
アーモンドでビューティーアップ!
抗酸化作用があるビタミンEを多く含み、体内の酸化を抑制するとされているため、体の若々しさを保つサポートをしてくれます。
【 POINT 】
アーモンドと水でできた「アーモンドミルク」も人気です。気軽に飲めるので試してみるのもおすすめですよ。
クルミでヘルシーアップ!
オメガ3脂肪酸のひとつ、αリノレン酸の含有量が高いクルミ。血中の中性脂肪を下げたり、血栓ができるのを防ぐ作用があるとされています。
【 POINT 】
安眠を促すとされるセロトニンやメラトニンの生成をサポートするトリプトファンも含まれているため、眠りの改善にも◎です。
カシューナッツで元気アップ!
悪玉コレステロールを減らすとされるオメガ9脂肪酸のオレイン酸がたっぷりのカシューナッツ。動脈硬化や心疾患の予防など、健やかな体の味方になります。
【 POINT 】
ミネラルやマグネシウム、食物繊維も多く含まれており、毎日を元気に過ごす体づくりをサポートしてくれます。
ピスタチオでスリムアップ!
ピスタチオに含まれるカリウムが、体内の余分な塩分や水分の体外排出を促してくれます。女性のお悩みでもあるむくみの解消も期待できます。
【 POINT 】
ナッツの女王とも呼ばれているピスタチオ。食物繊維も含まれるので便秘の解消にも一役買ってくれます。
北嶋先生からの
ワンポイントアドバイス
ナッツにはそれぞれに魅力があります。自分の好みに合ったナッツを選んで、毎日の生活に上手に取り入れましょう。
賢いナッツの食べ方
キレイを応援してくれるナッツですが、いつ、どんなときに、どれくらい食べるといいのでしょうか。ナッツを賢く食べることで、ワンランク上のキレイを目指しましょう。
片手でつかめる量で充分
一日に食べるナッツの量は、片手でつかめる程度で十分です。アーモンドだと25~30粒、カシューナッツだと10粒くらいを目安にして、食べ過ぎないようにしましょう。
無塩、素焼きのものを選んで
栄養価が高い分、カロリーもきちんとあります。味付きや油で揚げているナッツだと余分なカロリーも摂取してしまうため、無塩や素焼きのものを選びましょう。
食中、食後に食べてキレイをサポート
食事中や食後に食べると、食事の栄養素と一緒にナッツの栄養素も摂ることでスムーズに吸収されるなど、相乗効果が期待できます。お料理のトッピングなどにナッツを使ったり、工夫して食べるのもいいですね。
おやつに食べてダイエットをサポート
食べて満足感のあるナッツはおやつにもピッタリです。お菓子の代わりにナッツを食べるなどして、食事と食事の間の空腹をヘルシーに満たしましょう。
北嶋先生からの
ワンポイントアドバイス
体にうれしいナッツですが、食べ過ぎてしまっては、お腹を壊しやすくなったり、ニキビの原因にもつながりかねません。適量を守って、健康的にキレイを目指しましょう。
キレイが加速する
ナッツレシピ
そのまま食べてもおいしいナッツですが、調理していただくことでさらにおいしく、楽しく味わうこともできます。ライフスタイルやシーンに応じて多彩な食べ方ができる、ナッツレシピをご紹介します。
ヘルシーなもう一品に!
エスニックきゅうり
材料
- きゅうり … 3本
- にんじん … 1/4本
- パクチー … 1株
- 塩 … 適量
- A:砂糖 … 小さじ1/2
- レモン汁 … 小さじ1
- ナンプラー … 小さじ1
- 鷹の爪(輪切り) … 少々
- ピーナッツ … 適量
作り方
- ① きゅうりは両端を切り落として4~5等分に切る。深さ2/3ほどの切り込みを入れて全体にしっかり塩をすり込み、約30分おいてしんなりしたら水洗いする。
- ② 千切りにしたにんじんに塩をふり、しんなりとしたらさっと水洗いし、しっかり水気をしぼる。パクチーは長さ1cmくらいに切る。にんじん、パクチー、Aを混ぜ合わせる。
- ③ きゅうりの切り込みに②を挟んで器に盛り、刻んだピーナッツを散らす。
食べ応え満点のおやつに
簡単!ナッツブラウニー
材料(18cmパウンド型)
- 板チョコレート … 1枚(55g)
- バター … 30g
- 砂糖 … 30g
- ブランデー(またはリキュール) … あれば大さじ1
- 卵 … 1個
- A:薄力粉 … 30g
- ココアパウダー … 10g
- ミックスナッツ … 30g
- ホワイトチョコ(またはチョコペン) … あれば適量
作り方
- ① ボウルに板チョコレートとバターを割り入れ、湯煎にかけて溶かす。
- ② ①に砂糖、ブランデーを加え泡立て器で混ぜる。さらに卵を溶いて少しずつ加え混ぜる。
- ③ Aをふるいながら②に加え、ゴムベラで粉っぽさがなくなるまでさっくり混ぜる。
- ④ クッキングシートを敷いた型に③を注ぎ、ナッツを砕いて散らし、180度に余熱しておいたオーブンで20~30分焼く。(型のサイズによって調整。楊枝を刺してドロッとしてなければOK)
- ⑤ 完全に冷めたら、スプーンなど使って溶かしたホワイトチョコで線を描く。
北嶋先生からの
メッセージ
おいしくてヘルシーでキレイを手助けしてくれるナッツ、その魅力は多くの女性に伝わっていると思います。
「ナッツは体にいい」というイメージからもう一歩踏み込んで、ナッツの栄養面や食べ方などを知ることで、さらにキレイになれるのではないでしょうか。
気軽に食べることができるうえ、お料理の素材としても大活躍のナッツを、ぜひ毎日の食生活にうまく取り入れてみてくださいね。