最近は風邪や乾燥対策で、加湿器を使われる方も多いと思います。さらに美容にもよい効果が期待できる加湿器の使い方ができたら、うれしいですよね!そこで今回は、家電コンシェルジュの神原サリー先生をお迎えして、うるおい美人になれる加湿器活用術を教えていただきました。加湿器の選び方やお手入れ法はもちろん、キレイになれる使い方をご紹介します。加湿器を賢く活用して、元気に・キレイに冬を乗り切りましょう。
- Profile
- 神原サリー先生
- > Sallyの家電アトリエ
新聞社勤務、フリーランスライターを経て、顧客視点アドバイザー&家電コンシェルジュとして独立。「企業の思いを生活者に伝え、生活者の願いを企業に伝える」べく、家電分野を中心に執筆や商品企画、コンサルティングなど幅広く活躍。東京・広尾に事務所兼「家電アトリエ」をもつ。一般社団法人日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善インストラクター。米飯管理技能士。テレビ、ラジオ、雑誌、新聞等のメディアへの出演・掲載も多数。
加湿器の
うれしい美容メリット
乾燥による様々な悩みを解消してくれる加湿器は、美容面からみてもとっても有能な家電です。 ぜひ活用してみましょう。
加湿器の美容メリットとは?
乾燥した部屋で肌や髪の水分が奪われ、肌はカサカサ、髪はパサパサになってしまう前に、加湿器で保湿をしましょう!
肌がしっとり&髪はサラサラに!
エアコンの影響もあり、冬の室内湿度は20~40%まで下がると言われています。加湿器を活用して、肌や髪に適しているとされる60%程度の湿度をキープするとよいでしょう。
ビリビリ静電気にサヨナラ!
気温が低く、乾燥した環境で発生しやすくなる静電気。最近では、静電気除去機能のある加湿機能付き空気清浄機などもあります。
神原先生からの
ワンポイントアドバイス
気温が低い季節の空気の乾燥はウイルスの繁殖にもつながるため、加湿器の設置が風邪やインフルエンザの予防になるのはよく知られています。健康のためにもキレイのためにも、加湿器を活用してみてくださいね。
加湿器の種類と
選ぶポイント
毎年新しいモデルの加湿器が発売されていますね。お部屋の広さにあったものを選ぶことは分かっているものの、どんなタイプがいいのか迷ってしまう方も多いと思います。ここでは、加湿器の種類と基本的な選び方をご紹介します。
一人用加湿器にオススメ!
スチーム式
ヒーターによって水を加熱して湯気を出す仕組み。ポコポコとお湯の沸く音がして、熱い湯気が出るので「いかにも加湿しているなあ」ということが実感できるのがこのタイプ。加湿の速効性もあります。煮沸するので、衛生的にも安心感があります。しかし、ヒーターを使うので消費電力も高く、高温の湯気が出るため小さいお子さまがいる場合は注意が必要です。
◎加湿力を求める方、頻繁にお手入れするのが面倒だという方にオススメです。
長時間使う人にオススメ!
気化式
フィルターに水を含ませ、そこにファンで風を送ることで気化させて加湿する仕組み。ヒーターレスなので消費電力も少なく、火傷などの心配もありませんが、加湿に時間がかかることと、寒い季節には吹き出し口の風が冷たく感じるというデメリットがあります。
◎コストを重視する方や、広い部屋で長時間使うような場合はこのタイプがオススメです。
お子さまがいるファミリーにオススメ!
ハイブリッド式
気化式にヒーターを組み合わせ、湿度が低いときには水を含ませたフィルターに温風を当てて素早く加湿し、一定の湿度になってきたら、気化式で少ない電力で加湿する仕組み。いずれの加湿の際にも、吹き出し口が熱くなることはありません。
◎まだ小さいお子さまがいらっしゃるご家庭にも安心です。
オシャレな人にオススメ!
超音波式
デザインに優れたものに多いタイプで、水に超音波を当てて微粒子化し、それをファンで室内に送り出す仕組み。ミストが見えるので加湿効果を実感しやすいというメリットがあります。加湿量も多めですが、お手入れを怠ると加湿する水が不衛生になりがち。消費電力は少なめです。
◎見た目のデザイン、インテリア性を重視する方にオススメです。
神原先生からの
ワンポイントアドバイス
使う場所やライフスタイル、家族構成などに合わせて上手に加湿器を選んで、毎日を快適に過ごしましょう。
キレイに暮らそう!
加湿器活用術
加湿器をただ稼働させているだけでは、その実力を発揮しきれません。加湿器をより賢く活用するために、置き方やお手入れなどにも意識を向けましょう。
加湿効果を上げる置き方
エアコンの風が直接当たらない場所に置きましょう
加湿器の湿度センサーはデリケート。エアコンの温風がダイレクトに吹き付けると、センサーに影響を与えて適切な加湿が妨げられる可能性も。
空気の入れ替わりが激しい場所に置かないこと
換気扇付近や出入り口近くに置くと、加湿された空気が逃げてしまうので避けましょう。
キレイが続く使い方、メンテナンス法
必ず水道水を使いましょう
水道水に含まれる微量の塩素などが、ある程度の時間、カビや雑菌の繁殖を抑えてくれます。ミネラルウォーターや浄水器の水などは、使わないようにしましょう。
給水タンクの水は毎日取り換えましょう
水は溜めたままにせず、毎日取り換えましょう。カビや雑菌の繁殖や、水垢の付着の恐れがあります。使用をやめる場合は、必ず給水タンクを空にしましょう。
給水タンクにアロマオイルを入れないようにしましょう
故障の原因になります。アロマオイルを使用できるタイプの加湿器は、取扱説明書に従って正しく使いましょう。
神原先生からの
ワンポイントアドバイス
超音波式加湿器はフィルターを通さず、貯めてある水を超音波で振動させてミストにする方式のため、不衛生になりやすいもの。こまめなお手入れが必須です。価格は高めですが除菌・抗菌機能に優れたものを選ぶと安心ですね。また、気化式加湿器の場合もフィルターなどのお手入れが必須。目安はだいたい1週間に1回。ぬめりがついているということはすでにかなり汚れていることなので、しっかりとしたメンテナンスを怠らないようにしましょう。
快適な加湿器生活を
教えてください!
神原先生が提唱している「五感に響き、愛着のわく“うふふ家電”」。今回は加湿器に着目して、神原先生の快適な加湿器ライフをおたずねしました。
加湿器で「キレイになった!」と感じる美容ポイントはありますか?
冬は特に乾燥しやすい目元口元の小ジワが気になりますが、加湿器を上手に活用することでうるおいのある肌を保ちます。
加湿器はいつ、どこで、どんなタイミングで使っていますか?
日中、執筆や打ち合わせなどをするアトリエはたっぷりの加湿量でミストが目に見える超音波式のものを、寝室には枕元に一人用の加湿器を置いています。出張先のホテルではスチーム式の加湿器を持ってきていただくことが多いですね。
最新加湿器は「ここがスゴイ!」、その機能を教えてください
部屋の湿度状況に応じて、LEDライトの色が変わって目で確認できたり、超音波式でもUV除菌や抗菌力のあるゼオライトなど、独自の技術で安全性を高めたりしているものが出てきています。
神原先生が加湿器を選ぶポイントを教えてください
部屋全体を高湿度にしようとすると、結露の原因にもなりますし、ムダなエネルギーを使うことにもなります。「空気清浄は部屋全体を、加湿は自分自身を」というのが持論です。顔周りなど加湿(&保湿)したい時は、床置きなら背の高いものを選んだり、小型のものを机の上に置いて使うと効果的です。
神原先生からの
メッセージ
使っている暖房器具によって選ぶ加湿器は変わってきます。エアコンなら部屋全体を常に加湿してくれる気化式や、加湿量の多い超音波式など。オイルヒーターのような輻射熱タイプなら一人用のもので十分かもしれません。また、美容家電と思われている「スチーマー」も、広義では加湿器の一種かと思います。たっぷりのスチームは肌だけでなく、髪やノドをうるおして心地よいひと時が過ごせるのでオススメです。