ずん胴スタイルなのも、横姿や後ろ姿が美しくないのも、原因は「わき腹」のお肉のせい…!?薄着になるこの季節は、ボディラインが気になりますよね。ボディラインを美しくするには、「わき腹」がポイント。しかし、腹筋やウォーキングではなかなか効果が出ないパーツでもあります。そこで今回は、健康運動指導士の植森美緒先生に、世界一カンタンな「プニプニわき腹撃退法」を伝授いただきます。さっそく今日から始めて、美しいボディラインを手に入れましょう。
- Profile
- 植森美緒先生
- > 植森美緒 オフィシャルサイト
健康運動指導士。指導歴27年。過去10年間、ダイエットで失敗を繰り返し、やせたい一心で過度な運動をし続けた結果、腰を痛めた経験をもとに「ダイエットドローイン」を考案。ウエスト58センチの体型を20年以上維持している。その場でサイズダウンするおなかやせ講座が好評。「腹だけやせる技術」(中経の文庫)、「大人のお腹やせ」(宝島社)など、著書多数。
わき腹のラインが
ボディラインを決める!
三段腹やポッコリ下腹などは自覚できるのですが、見落としがちなのが「わき腹」です。自分では気がつきにくいのに他人には案外見られているわき腹をちょっと意識してみませんか?
あなたのわき腹、ここを見られてます!
ボトムスからはみ出しているお肉
スカートやボトムスのウエスト部分からはみ出しているわき腹のお肉、実は見られています。
くびれがないとずん胴に見える
わき腹がくびれているとメリハリのあるボディラインになる一方、わき腹にお肉があると、電柱のような体形になってしまいます。
よけいに太って見えてしまう
体の横幅に厚みがあると、座っているときと立ったときの印象を変えてしまうことも。「案外、太っているんだな…」と周りの人に思われないようにしたいですよね。
わき腹対策が必要な理由
わき腹の筋肉は使われにくい
わき腹の筋肉は日常生活ではあまり使われていません。腹筋運動やウォーキングなどを頑張っても、わき腹の筋肉は使われにくいのです。
わき腹は脂肪がつきやすい
普段筋肉を使わないので、脂肪もつきやすいということ。「筋肉を使っていないところに蓄積する」という脂肪の性質が、プニプニわき腹の原因のひとつです。
わき腹の衰えは姿勢を悪くする
わき腹をはじめ、お腹全体の筋肉に適切な筋力がないと、美しい姿勢を保つことができません。わき腹の筋肉を鍛えることが、若々しい姿勢をキープする要になります。
植森先生からの
ワンポイントアドバイス
普段甘やかしている筋肉の周りに脂肪はどんどんたまっていきます。ここで重要なのは、お腹の筋肉が元からないのではなく、「使われていない」という点です。魅力的なわき腹のくびれを作るには、「お腹をより大きくへこませる筋力を高めること」が最も大切なのです。
しなやかなわき腹が
もたらすメリット
何とかしたい、プニプニのわき腹。わき腹にくびれができると、ボディラインが美しくなるだけでなく、様々なメリットがあることをご存知ですか?ここでは、わき腹の筋肉を鍛えることで起きる「うれしいメリット」をご紹介します。
肩こり・腰痛が軽減する!
肩こりや腰痛の多くは、普段の姿勢や動作によって筋肉が疲労することが原因で起きています。わき腹はもちろん、背中側の筋肉も強くなることで、こりや痛みがやわらいでいきます。
冷え性とサヨナラできる!
わき腹の筋肉を鍛えることで姿勢がよくなり、滞りがちだった血液やリンパの流れが促進されます。また、お腹全体の筋肉を総動員して動かすことで、体の内側から温まります。
ガンコな便秘解消にも!
わき腹の筋肉を大きく動かすことで、内臓に圧がかかってマッサージ効果が発揮されます。これにより、腸のぜん動運動が促進され、排泄力もアップされます。
植森先生からの
ワンポイントアドバイス
「きつい腹筋運動をがんばったけれど、ちっともくびれなかった」そんな経験がある方も多いかも。実は、下手に腹筋運動やねじり運動をがんばると、かえってくびれはなくなってしまいます。「きつい=効果的」というわけではないのです。美しいくびれを作りたいなら、わき腹はしなやかに鍛えるのが基本です。
基本の
ダイエットドローインを
正しくマスター
近頃よく耳にする「ドローイン」、ご存知の方も多いかも。わき腹の引き締めに効果絶大と言われるダイエットドローインの基本を植森先生に教えていただきましょう。
「ドローイン」とは
お腹をへこませることを「ドローイン」(draw-in)と言います。もともとは、理学療法(リハビリテーション)で行われていましたが、近年、インナーマッスルを鍛えるべくアスリートもトレーニングに取り入れるようになっています。ドローインは目的によってやり方も違います。今回は、お腹まわりをほっそりさせるのに効果的な「ダイエットドローイン」を紹介します。
植森先生直伝!基本のダイエットドローイン
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①立って背筋を伸ばす
- ・両足を自分が慣れた幅に開いて立つ
- ・背筋をこれ以上伸びないというところまで伸ばす
- ・あごを前に突き出さないように注意
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②肩を後ろに引く
- ・①の姿勢のまま、両肩を「軽く」後ろに引く
- ・胸を前に突き出したり、腰をそらさないように注意
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③お腹を引っ込める
- ・①②の状態を維持したまま、グッとお腹をすぼめるように大きく引っ込める
- ・おへそを中心に内側に向かってお腹を強く引っ込めるあばら骨を持ち上げないように注意
- ・呼吸に頼らずにへこませるのがポイント
これはNG!
- ・肩が上がったら力みすぎのサイン、できるだけ肩の力を抜くように
- ・息を止めずに自然な呼吸で
これぞ植森流!いつでもどこでもドローイン
ドローインは、「思い出した時に好きなだけ」行うのが◎。「1日○回、○秒間やらなければ!」に囚われず、マイペースでも効果は上がります。もちろん、頻繁にお腹を引っ込める人ほど早く変化が現れます。そうはいっても、忙しくて忘れてしまうことだってありますよね。そんな人にオススメなのが「ついで・ながら」ドローインです。
植森先生オススメ!「ついで・ながら」ドローイン
「毎日必ずやること」とセットでドローインをする習慣を
- 歯みがきのついでに
- 鏡の前で姿勢をチェックしながら歯みがき&ドローイン!
- お風呂に入りながら
- 水圧パワーでお腹が引っ込めやすくなる!
- テレビを見ながら
- CMのたびにドローイン!
- 電車の中で
- 車窓を鏡代わりに次の駅に着くまでドローイン!
- イスに座って
- 座ったらまずは背筋を伸ばしてドローイン!
植森先生からの
ワンポイントアドバイス
自分ではへこませたつもりでも、実際にはお腹があまり動いていないことがよくあります。わき腹の筋肉は、より大きくおなかをへこませないと刺激しにくいので、気になるところを手でさわったり、鏡に映してチェックしてみましょう。
ひねりドローインで
わき腹スッキリ!
「早くわき腹にくびれが欲しい!」という方のためのひねりドローインエクササイズをご紹介します。「日常生活の中で、思い出した時に、好きなだけ」の基本のダイエットドローインに加えてほしい即効プランです。
植森先生太鼓判!わき腹に効く「ひねりドローイン」
①腰を下ろしてひじを後ろにつき、ひざを立てて右に倒す
- ・ひじを後ろについて、ひざを立てて座る
- ・お腹の力を抜いて、両肩を正面に向けたままゆっくりひざを右に倒していく
②お腹を15秒間、ギューッと引っ込める
- ・お腹がひねれるくらいまでひざを倒したら、お腹を限界まで引っ込める
- ・15秒間その体勢を続けたら、左側も同様に行う
ちょっと欲張って…下腹もへこませたい!
③壁を使って下腹の筋肉を目覚めさせる
- ・仰向けの状態で足を腰幅に開き、壁に足裏をつける
- ・手は体の横、または下腹に置く
- ・足の裏で壁を押しながら下腹をギューッと30秒間引っ込める
植森先生オススメ!わき腹くびれプラン
- ・①②で30秒を1セットとし、朝3回・昼3回・夜3回繰り返す
(昼に時間を取れない人は朝4回・夜5回でもOK) - ※下腹もスッキリさせたい方は③をプラスして①②③で1セットとしてください
植森先生からの
メッセージ
私がリバウンドせずに20年以上ウエストサイズを維持できているのも、ダイエットドローインがおなかやせに効果が高いだけでなく、根性いらずで行えるからです。きつい筋トレや時間のかかる運動だったら続けられなかったでしょう。
お腹をへこませることは運動らしい運動には見えませんが、他のどんな運動よりも早く効果を実感できます。とにかくお腹まわりをほっそりさせたいという人は、今回紹介したダイエットドローインをぜひ普段の生活の中に取り入れてみてください。
最初はお腹を大きくへこませられなかったり、息が止まってしまったりと、うまくできなくてもがっかりすることはありません。やっていくうちに必ず成果はついてきます。ダイエットドローインなら、マイペースで理想のお腹を目指せますよ。