年末年始にダラダラしすぎて、すっかり体がなまってしまった…という方も多いのでは?寒い季節の運動はなかなかハードルが高いけれど、寝る前や起床後に布団の上でできるストレッチなら取り入れやすくおすすめです。今回はバレエダンサーのKANAMIさんに、自重を使って効果的に体をほぐす“寝たままストレッチ”のメソッドをうかがいました!
- Profile
- KANAMIさん
- > Personal Training Studio CA
バレエダンサー。モスクワ国立ボリショイバレエ学校を卒業後、アメリカや欧州のバレエ団にてソリストを務める。現在は大手フィットネスクラブのプログラム開発や、国内外でのワークショップ開催など、美容から健康までトータルでプロデュース中。著書に『寝たままできる!パリジェンヌたちの体幹トレーニング KANAMI式バーオソル』(日本文芸社)ほか。
ストレッチで
期待できる効果
寒さで筋肉や関節がこわばりやすい冬こそ、ゆっくり筋肉をほぐして伸ばすストレッチの効果を実感しやすい季節。継続的に行うことで、肩こりや腰痛などの不調改善をはじめ、ボディメイク効果も期待できます。
肩こり・腰痛の改善
気温が低い時期は、体内の熱を逃さないよう筋肉が収縮し、神経が圧迫されて肩こりや腰痛が起こりやすくなります。ストレッチで関節周りの筋肉をほぐすことによって体温や筋温が上がり、血流もよくなって症状の改善や冷えの解消が期待できます。
太りにくくなる
肩甲骨周辺には脂肪を燃焼させる褐色脂肪細胞が多く存在しているため、意識的に肩甲骨を動かしほぐすことでダイエットのスイッチが入り、太りにくい体づくりにつながります。
自分のコンディションがわかる
ストレッチは自分自身と向き合い、体の変化を感じ取る時間でもあります。「今日は調子がいい」「少し疲れているな」といった日々のコンディションをつかむことによって、必要に応じて休息を取ったりと、心と体のセルフケアが上手にできるようになります。
リラックスできる
寝たままの姿勢で行うストレッチは、普段余計な力が入りやすい外側の筋肉(アウターマッスル)が緩み、立ち方や座り方のクセに影響されることなく、リラックスした状態でできるメリットがあります。呼吸が深くなり、全身の巡りもよくなります。
体が目覚める
朝ストレッチ
今回ご紹介するのは、自重で負荷をかけ筋肉を伸ばすストレッチ。体への負担が少なく、インナーマッスルにもアプローチできます。効果を出すには長さや回数ではなく、正しいフォームが取れているかが重要なので、ポイントを踏まえて行いましょう。
基本姿勢
- ①あお向けに寝て、両脚を腰幅に開いてひざを立てる。
- ②息を吸い、吐きながら、おへそから指2本分下にある丹田のツボを背骨に近づける意識でおなかをへこませる。
足の使い方
- フレックス:かかとをググーッと押し出す
- ポイント:指先まで伸ばす
肩・肩甲骨・股関節のストレッチ
- ①基本姿勢から、両ひざを胸の方へ引き寄せる。
- ②両ひじを外に張った状態でひざをつかみ、ひざで円を描くように内側から外側に8回回す。続けて外側から内側にも8回回す。
- ③もう一度ひざを引き寄せ、両手をひざ裏で組み、両脚を天井方向に持ち上げる。その状態で足を「フレックス」→「ポイント」にする動作を8セット行う。
- ④両脚を持ち上げたまま腰幅まで離し、両足首を内側→外側、外側→内側に8回ずつ回し、両ひざを引き寄せる。
ワンポイント
- ・ひじを張ることで背中の筋肉にアプローチでき、可動域も広がります。
- ・ひざを引き寄せるときに腰に重心がかかるよう意識すると、気持ちよい伸びが感じられます。
- ・脚を持ち上げた際、ひざは曲がっていてOKです。
脇腹・腰のストレッチ
- ①あお向けの状態で両手を頭の上で組み、足を「フレックス」にする。
- ②息を吸い、吐きながら頭を軽く起こし、仙骨(骨盤の中心にある骨)をかかと側に引っ張るようにグーッと伸びていく。骨盤と床が平行になるように、おへそを背骨に近づける意識で。
- ③脱力して緩める。
- ④②〜③を2セット繰り返す。
ワンポイント
- ・反り腰の人は動作を始めるときにおなかを引き上げ、おへそを背骨に近づける意識を忘れずに。腰を床に委ねやすくなり、脇腹も気持ちよく伸びます。
快眠を誘う
夜ストレッチ
夜のストレッチは、心地よい眠りにつくための準備運動でもあります。だからこそ無理して行うのは逆効果。どの筋肉に効いているかを意識しながら、デスクワークや立ち仕事で疲れた体を気持ちよく伸ばしていきましょう。
肩・背中・腰のストレッチ
- ①基本姿勢から両腕を肩のラインで広げ、手のひらを床につける。両脚をそろえ、股関節とひざが垂直になるように天井方向に持ち上げる。
- ②息を吸い、吐きながら、両脚をそろえたまま右側にツイストして、床につかないところでキープ。ツイストの角度は左の肩が浮かないところまででOK。腕は遠くに伸ばす意識で。
- ③腰が床を通るよう意識しながら①に戻り、左側も同様に行う。右・左を2往復する。
ワンポイント
- ・背中の筋肉が使えるよう、手のひらで床をしっかり押すこと。また、腕と肩を遠くに伸ばすよう意識すると、肩甲骨にスイッチが入り、首筋も伸びやすくなります。
- ・脚の重みを感じながらゆっくり動作し、肩でがんばらないこと。伸びて気持ちいいと感じる位置でキープします。
- ・ツイストから正面に戻るときは必ず背中が床を通るようにすること。腰に負担をかけず、おなかの奥の筋肉を使えます。
もも裏のストレッチ
- ①ハンドタオルを1枚用意し、基本姿勢から片足の裏にタオルを引っ掛けて持つ。吸って吐く息で足を「フレックス」にし、ひざの曲げ伸ばしをゆっくり4セット行う。
- ②タオルを束ねて片手で持ち、骨盤を意識しながらタオルを持った手と同じ側の脚を外側に倒す。もう一方の手は真横に伸ばし、手のひらは下向きに。その状態でひざの曲げ伸ばしを4セット行う。
- ③タオルを反対の手に持ち替え、軸足を倒しながら逆方向にツイストし、ひざの曲げ伸ばしを4セット行う。
- ④反対側の脚も同様に①〜③を行う。
ワンポイント
- ・背中が丸まらないように意識して、お尻と足の裏を遠くに離していくよう心がけてみてください。
- ・骨盤がグラつかないよう安定させて行います。体が硬い人は無理に開脚する必要はありません。気持ちよく伸びている感覚があればOK。
KANAMIさんからのメッセージ
ストレッチは筋肉をほぐすだけでなく、やり方によってはインナーマッスルを鍛えることもでき、正しい姿勢の保持やぽっこりおなかの解消、ダイエットにも役立ちます。また、1日の中で短い時間であっても、自分の体と向き合うことができれば、心と体が整い、明日への活力やモチベーションアップにもつながります。今回ご紹介したストレッチが、皆さんがいきいきした毎日を送るきっかけになればうれしいです。
応募期間
2025年 1月6日(月)~ 2月2日(日)まで
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