翌日目覚めスッキリ!快眠キーワードは「温」「光」「香」

まだまだ残暑が厳しい日が続きますが、夏の疲れが出てくるのがこの9月頃。夏に溜まった疲労を回復させるには、十分な睡眠が何よりの対策です。
睡眠は疲労回復だけではなく、美肌・美髪育成やストレス軽減などにもいい影響を及ぼします。ただし、長時間睡眠を取ればいい、というわけではありません。睡眠は量より質、深く眠ることが大切なのです。
今回は、スリープケアマスターの今枝昌子先生に、質の高い睡眠のために押さえるべき3つのポイント「温」「光」「香」の活用方法を教えていただきました。さっそく実践して、あなたも快眠生活を始めてみませんか?

Profile
今枝昌子先生

スリープケアマスター。日本睡眠医学会会員。心療内科にて勤務後、2009年「快眠セラピープラスドゥース」を開業。2012年「一般社団法人日本快眠協会」を設立。美容・健康など幅広い分野にわたって睡眠に関する情報を発信。2014年5月、「プラスドゥース」を「エンパワースリープ・ジャパン」に法人化。著作に日本快眠協会監修・制作の快眠体操 DVD「ねむれるカラダの作り方」など。

CHAPTER 1
本当によく眠れてる?

快眠チェックシート

2つ以上当てはまった方は、快眠のための工夫をして質の高い睡眠を目指しましょう!

快眠
チェックシート

  • ベッドに入ってもなかなか眠れない
  • 夜中に目が覚めることが多い
  • 目覚まし時計より早く目覚めてから眠れない
  • お昼間にウトウトしてしまう
  • 朝、まだ眠っていたいけど無理に起床している
  • 就寝時間は毎日まちまち、日によって違う
CHAPTER 2
快眠STEP1【温】

眠る前に
体を温めよう

質の高い睡眠と体温は密接に関係していることをご存知でしたか?入眠時に体温が下がるように調節すると、スムーズに眠りに入ることができるのです。ベッドに入る前までにしっかり体を温めて、入眠時にストンと体温が下がるようにしてあげることが大切です。

入浴で体温を調整して質の高い眠りの準備を

40℃くらいのぬるめのお湯につかり、全身浴であれば10~15分、半身浴であれば20~30分くらいを目安にゆっくり温まりましょう。体温が下がり始めるのは入浴後1~2時間経ったとき。逆算して、眠る2時間前くらいの入浴をオススメします。

温かい飲み物で体の中からリラックス

お風呂で体を温めて、就寝1時間前にホットドリンクを飲みましょう。ホットミルクや温かいハーブティーは質の高い眠りに一役買ってくれるうれしいドリンクです。ホットミルクなら、はちみつやショウガ、シナモンなどを少量入れることでじんわり体を温めてくれます。ハーブティーのいい香りもリラックスできますね。

足の親指を刺激して快眠を導く

就寝前には、足裏を刺激するリフレクソロジーを。足の指にはそれぞれつながっている体の器官や臓器があり、親指は頭です。快眠には、足の親指の付け根から、指のはら全体を持ち上げるようにほぐします。次に親指の付け根の両脇を強くはさんでそのまま上へ押しもんでください。しこりを感じる部分があったら重点的にもみほぐすと◎です。

今枝先生からの
ワンポイントアドバイス

就寝前には、足裏を刺激するリフレクソロジーを。足の指にはそれぞれつながっている体の器官や臓器があり、親指は頭です。快眠には、足の親指の付け根から、指のはら全体を持ち上げるようにほぐします。次に親指の付け根の両脇を強くはさんでそのまま上へ押しもんでください。しこりを感じる部分があったら重点的にもみほぐすと◎です。

CHAPTER 3
快眠STEP2【光】

夜と朝の光を
工夫しよう

快眠のためには、眠る環境を整えることが大切です。特に夜のお部屋の照明は睡眠の質を左右します。また、朝は太陽の光を浴びていますか?起床時や通勤時に光を浴びないと、体内リズムが狂ってうまく眠れないことも・・・。快眠のための「光」を意識してみてくださいね。

眠る1時間前には、間接照明で光による刺激をやわらげよう

眠るときの明るさは、暗ければ暗いほど快眠できます。
就寝1時間前くらいには、寝室の蛍光灯を消して、間接照明に切り替えて、光の刺激を抑えましょう。
夕陽の光に近いオレンジ色の白熱灯がおすすめです。
光の刺激が弱まると、心と体がリラックスして、眠たくなってきます。
外からの光が気になるときは、遮光カーテンなどを利用して工夫をしてみてください。
照明を落とした時は、スマートフォンも控えて。

起床から30分は、太陽の光を浴びて体内リズムを整えよう

毎朝起床時に太陽の光を浴びると、自分の体に「今は朝ですよ」というお知らせが行きわたり、体内リズムを整えることができます。
また、太陽の光を浴びると、セロトニンという覚醒ホルモンが分泌されます。
その14~15時間後にメロトニンという眠気を誘発するホルモンが分泌され、自然に眠りにつくことができるのです。
起床時には、30分程度太陽の光を浴びる生活習慣を身につけてください。

今枝先生からの
ワンポイントアドバイス

就寝前のテレビやパソコン、スマートフォンなどは快眠を遠ざけます。寝る前はできるだけ強い光を受けないようにしましょう。また、快眠には「光」の他にも、音や温度への配慮も大切です。静かで適温な環境で眠りにつきたいですね。

CHAPTER 4
快眠STEP3【香】

好きな香りを
取り入れよう

好きな香りを嗅ぐだけでも気分がよくなり、心と体を緩めることができます。エッセンシャルオイルを数滴たらしたお風呂に浸かったり、フットバスに足を浸したりすると、体を温めることもできますし、一石二鳥です。アロマポットなどの芳香器を使ったり、お湯の入ったティーカップやハンカチやティッシュにオイルをたらして枕元に置くのもいいですね。

今枝先生おすすめ!
睡眠の質を高めるエッセンシャルオイル

深くリラックスしたい

◎ラベンダー
ラベンダーには心の疲れをほぐしてくれる優れたリラックス作用があります。また、ラベンダーには殺菌作用や虫除けなどの特性もあるので、アロマスプレーとして散布して、お部屋全体をリラックス空間にするのもオススメです。

不安やストレスを軽減したい

◎カモミール
カモミールには心を静めてくれる作用があります。ストレスや不安を感じてイライラしているとき、特別な日の前日に緊張して眠れないときなどは、カモミールに頼ってみましょう。ハーブティーのカモミールも同じ作用が期待できます。

気分を軽やかにリフレッシュしたい

◎オレンジ
オレンジには気分を明るく、ポジティブにする作用があります。その甘くさわやかな柑橘系の香りは万人に愛されますので、オイル初心者の方にもオススメです。作用も緩やかなので、お子さまから年配の方まで安心してお使いいただけます。

今枝先生からの
ワンポイントアドバイス

香料などが使われていない、100%ピュアなエッセンシャルオイルがオススメです。また、体質や体調によっては使用しないほうがよいオイルもあるので、事前によく調べましょう。また、就寝時にはキャンドルを使う芳香器は危険です。コットンなどに垂らしてご使用ください。

CHAPTER 5
質の高い睡眠のために…

眠る前の
快眠ポイントまとめ

今枝先生から教わった快眠ポイントをまとめました。体を「温める」「緩める」ことを意識してリラックスすることが、眠れる体の大原則。無理をしない範囲で毎晩心がけて、質の高い睡眠を手に入れましょう。

  1. ① 就寝2時間前にぬるめのお風呂に浸りましょう
  2. ② 就寝前に足の親指をしっかりとほぐしましょう
  3. ③ 起床時に太陽の光を15分間程度浴びましょう
  4. ④ ホットドリンクは就寝1時間前までに飲みましょう
  5. ⑤ 就寝1時間前に間接照明に切り替えましょう
  6. ⑥ エッセンシャルオイルを上手に取り入れましょう

今枝先生からの
メッセージ

毎日を充実させるためには、質の高い睡眠が欠かせません。
睡眠は人間にとても大切な活動です。
人間は人生の1/3を眠って過ごします。
何かもったいないような感じがしますか?睡眠時間を仕事や趣味に当てたいという方もいらっしゃいますが、睡眠は毎日の大切な自分メンテナンスが行われてるのです。
たとえば、肌の新陳代謝、ストレスの消去、記憶の整理、身体と脳の休息など、生き生きと充実した毎日を送るための活動が行われています。
毎日の習慣の中で眠りの質を高めて、自分らしく輝いて生きていきたいですね。

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