なくならない疲れやむくみは“お尻のコリ”が原因かも?

一年で一番寒いこの時期、どれだけ重ね履きしても足元が冷えてつらい〜!という方はきっと多いはず。それなら「お尻のコリほぐし」を試してみて!お尻は全身を支える筋肉や多くの血管が集まる大事なパーツである一方、コリを自覚しづらい箇所でもあります。しっかりほぐして、冬の不調とサヨナラしましょう!今回は鍼灸師のCHIHIROさんに、お尻のコリの原因や簡単なセルフケアについてうかがいました。

Profile
CHIHIROさん

美容鍼・鍼灸・オイルトリートメントサロン「CALISTA」「C by CALISTA」総院長。はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の資格を保有。セミナー講師や講演会を精力的に行うほか、著書の執筆、雑誌や書籍の監修を多数手掛ける。近著は『ココロとカラダかがやく 美人のツボ』(三才ブックス)。

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CHAPTER 1
全身に影響あり!

お尻のコリが起こす
トラブル

お尻には仙骨(背骨の一番下にある三角形の骨)を中心とする骨盤、大臀筋(だいでんきん)や中臀筋(ちゅうでんきん)、梨状筋(りじょうきん)などの筋肉があり、いずれも全身に関わる重要な役割を担っています。それだけに、お尻がこって固くなると思いがけない不調が生じることもあるんです。

まずはお尻のコリを
セルフチェック!

  • 筋肉が集まっている仙骨の横(画像①)を押すと固く、痛気持ちいい感覚がある
  • 床にうつ伏せになり、カエルのように両足を大きく開いた時、骨盤が床につかず、こぶしが入るくらい浮いてしまう
  • 背中がこっている(脊柱起立筋がお尻のコリに連動して固くなるため)

1つでも当てはまったら、あなたのお尻はこっているかもしれません!以下のトラブルに心当たりはないか、ぜひご確認を。

脚の冷え・むくみ

コリで大臀筋などの大きな筋肉が固くなると、血管を圧迫して血流が悪くなり、下半身の冷えにつながります。また、リンパの流れも阻害されるため、むくみが生じやすくなります。

下半身太り

下半身の冷えによって代謝が落ち、老廃物が溜まって太りやすくなります。

腰痛

コリが神経を圧迫することで腰痛が生じやすくなります。お尻の深部にある梨状筋の下には坐骨神経が通っているため、この部分がこると坐骨神経痛を発症する怖れもあります。

メンタル・婦人科系の不調

仙骨(画像②)にはリラックスや休息をうながす副交感神経が通っています。この周辺がコリによって冷えると、副交感神経へのスイッチがうまく入らず、イライラしやすくなります。さらに、骨盤内の血流が悪くなるため、腸の働きが弱まって便秘になったり、生理痛がひどくなることも。

睡眠の質が低下

自律神経のバランスが崩れ、睡眠の質が低下します。肌状態にも影響して、むくみやすく、ほおの下がったお疲れ顔に。

CHAPTER 2
自覚症状がないから怖い!

お尻のコリの
原因とは

首・肩のコリや腰痛のように分かりやすい症状がないぶん、お尻のコリは見過ごしがち。
紹介したように、放っておくと全身の不調にもつながってしまうかも…。そしてそのコリの原因はこんなところにあったんです。

長時間の座りっぱなし

長時間座りっぱなしのデスクワークは、筋力を低下させて血流が悪くなり、お尻のコリに直結します。在宅勤務が増え、通勤などで歩く機会が減った方は要注意。また、座っている時に足を組むと、片側のお尻に全体重が乗る形になり、コリに左右差が出ることも。

姿勢の悪さ

内転筋(太ももの内側の筋肉)が弱いと姿勢が悪くなり、歩く時も脚の荷重がうまく分散できず、ひざの内側がこり固まった状態になります。そこからお尻のコリにつながってしまうことに。

運動不足

下半身全体の血流が悪くなることで、鼠径部(そけいぶ/太ももの付け根の内側部分)やお尻がこりやすくなります。冬の寒さはもちろん、コロナ禍で増えたおうち時間、室内で動かずに過ごすことが多いと運動不足になりやすく、特に注意が必要です。

CHAPTER 3
1日5分でコリを解消!

お尻ほぐし
ストレッチ

お尻は体の真ん中に位置しているだけに、コリをほぐすことで下半身の血流が改善され、首や肩、背中の筋肉も緩んで全身の不調が改善できます。デスクワークや家事の合間にできる簡単なストレッチを、今日からぜひ取り入れて!

  • ①イスの座面に坐骨を突き刺すようなイメージでまっすぐ座り、右足を左のももの上に乗せる。
  • ②かけた右足のひざ裏に右ひじをひっかけ、息を吐きながら、ゆっくり上体を前方に倒す。お尻の筋肉が伸びている感覚が得られたら、そのまま5〜10秒キープ。呼吸は止めないように。
  • ③上体を戻し、今度は外側に体重をかけるように斜め前に倒していく。倒す角度によって伸びる箇所も変わるので、前、外側、内側と角度を変えながら繰り返す。
  • ④反対の足も同様に、倒す角度を変えながら3回程度行う。

ストレッチのポイント

  • ・座った時にひざが直角になるよう、座面の高さを調整してください。
  • ・腰を痛めないよう、上体を倒す際はお腹を引き入れ、反り腰にならないように。
  • ・トイレを我慢するようなイメージで膣を引き締めながら行うと、骨盤底筋が引き上がり、ストレッチ効果が上がります。
  • ・いつ行ってもOKですが、お風呂上がりは筋肉がほぐれやすく◎。朝起きた時に行うと、体の動き出しがスムーズに。
  • ・同じ姿勢を続けがちなデスクワークの方は、1時間に1回程度行うのがおすすめ。

テニスボールで!
簡単お尻ほぐし2選

  • ①仰向けになり、床とお尻の間にテニスボールをはさみ、仙骨周辺に圧をかけます。
    仙骨の外側5cmほどにある「臀中」というツボを刺激すると、下半身がすっきりほぐれるのが実感できるはず。
  • ②座った状態でテニスボールを足裏に置き、グリグリと踏みつけながら全体を刺激します。特に土踏まず側を念入りに。足裏をほぐすと股関節の動きがよくなり、合わせてお尻の筋肉もほぐれてきます。

CHIHIROさんからのメッセージ

骨盤、仙骨を内包しているお尻は、サロンでも必ずチェックする重要なパーツです。今回ご紹介したストレッチをはじめ、湯船に浸かって体の深部まで温める習慣をもって、コリを翌日に持ち越さないことが大切です。
また、この季節はどうしても小股や猫背になりがちですが、できるだけ大股で歩くよう意識してみてください。骨盤周りの筋肉が刺激され、血流がよくなって、腰痛予防にも効果的ですよ。

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