最近、自転車を楽しむ女性たちが増えています。今の季節は近所を走るだけでも気持ちがいいのですが、乗り方を少し工夫するだけで引き締まった美ボディになれたり、少し遠くに行ってみると新しい発見や出会いがあったり…。
「普段自転車に乗らない」という初心者の方や「家と職場や近所の往復、週末に少しだけ」という方も、まずは気軽に自転車ライフをはじめてみませんか?
今回は、サイクルライフナビゲーターの絹代先生をお迎えして、女性のための自転車ビューティーライフについて、お話をおうかがいしました。
- Profile
- サイクルライフナビゲーター
絹代先生
> KINUYO WORLD
サイクルライフナビゲーター/健康管理士/自転車活用推進研究会理事・自転車を使ったフィットネスや健康増進、シェイプアップを提案。ファッションから自転車行政まで、守備範囲広く自転車を軸に活動。女子用バイクや、自転車アクセサリーの情報にも精通しており、輪行など、自転車と行く旅も得意とする。ロードレース・シクロクロスなど自転車競技のスタッフ経験も。
絹代先生に聞く
自転車の魅力
学生時代より、通学などで自転車に乗ってはいたものの、「脚が太くなりそう…」という思い込みで自転車を敬遠していたという絹代先生。意外なエピソードですが、そんな絹代先生だからこそ語ることのできる初心者にもわかりやすい自転車の魅力を教えてもらいました!
体脂肪をエネルギーに変える自転車
脂肪を効果的に燃焼する条件は以下4つです。
① 激しすぎない運動強度
② より多くの筋肉を動かす
③ ある程度の時間続ける
④ 定期的に行う
この条件を満たしてくれるのが自転車なのです。
太ももが-5cm!?
驚きの引き締め効果
初めて本格的な自転車に乗ったときに、カラダへのフィット感、スピード、軽やかさに大感動!「普通の自転車」とはまったく違う感覚だけではなく、乗り始めて数か月で太ももがシェイプされ、5cmも細くなったことは大変うれしいサプライズでした。
もうやみつき!爽快感、達成感
新緑の中を走ったり、近場を旅したり、自転車との生活がこの上なく充実しています。上り坂をのぼるときなど苦しい場面もありますが、のぼりきった後の達成感と言ったら…!風を感じながら走る爽快感もあいまって、「がんばれる自分」に自信がつきました。
タイプ別おすすめ
自転車カタログ
自転車にもいろんなタイプがあります。まずは、「自転車にいつ・何のために・どうやって乗りたいのか」をイメージしてください。そして、そのイメージや自分の生活スタイル・趣味・嗜好などをショップの店員さんに積極的に伝えることも大切です。
エクササイズ・ダイエットにぴったり!
クロスバイク <おすすめ>
ギアの幅広さやペダリングの気持ちよさなど、シェイプアップ目的で長く乗り続けるのに最適なのはクロスバイク。レース仕様のロードバイクを街乗りに仕立てているので初心者にも乗りやすく圧倒的な人気です。
オシャレな街乗り・通勤にオススメ!
ミニベロ
かわいらしいルックスのミニベロはオシャレに乗りたい一台。折りたたみモデルもあり、持ち運びにも便利です。ギア付きタイプはキュートな見かけとはうらはらに驚くほどの走りを見せてくれます。
より速く・遠くまで走るにはこれ!
ロードバイク
スピード、爽快感、長距離走行を求めるなら、何と言ってもロードバイク! 前かがみの不安定な姿勢での乗車は初心者へのハードルが高いですが、本格的な走りをを実現してくれます。
自然の中を走るのに最適!
マウンテンバイク
道なき道を走れるマウンテンバイクは山道から浅瀬までが走行エリアです。タイヤが太くギアの幅が広いので小さな負荷で上り坂や段差をやんちゃに走り回れます。
絹代先生からの
ワンポイントアドバイス
大切なのは、自分が「乗りたい!」と思えること。自分が心底気に入った一台なら、乗る時間も増えてシェイプアップ効果もアップします。頭で考えすぎず、自分が乗っている姿を「いい感じだな♪」とすんなり想像できることが大事ですね。
カラダが変わる!
ラインが引き締まる
基本編
体脂肪を燃やすために“正しい姿勢”をマスターしよう!
正しい姿勢での乗車は全身の筋肉を効率的に使うため、代謝がアップし太りにくい体質に。まずは正しい姿勢をマスターして、自転車で理想の体型を目指しましょう。
長く走り続けることが大切
体脂肪燃焼のポイントは、「漕ぐ強さ」と「走る時間」。運動時間が長いほど体脂肪はより燃焼されます。そのため長時間・長距離の乗車ができる姿勢で走り続けることが大切です。頑張りすぎない方が体脂肪が燃えやすいことを覚えておきましょう。
ハンドルとサドルの距離を確認
腕を地面と平行になるところまで上げ、そのままハンドルに向かって倒した距離がハンドルとサドルの正しい距離です。姿勢が崩れると、腰を痛めたり、脚が疲労して長く乗り続けることができません。正しく乗るだけでボディラインは変わってきますよ。
絹代先生からの
ワンポイントアドバイス
運動がカラダに及ぼす影響は人によってさまざまですが、一般的に体脂肪が燃えやすいのは心拍120~150拍/分といわれています。初めはついついがんばりすぎてしまいがちですが、これ以上になると体脂肪は逆に燃焼されにくくなりますので、覚えておくとよいでしょう。
応用編
さらにシェイプアップするために筋肉を意識してみよう!
正しい姿勢をマスターしたら、次は以下のポイントを意識しながら上り坂を走ってみたり、スピードをアップしたりと、「ちょっとがんばってみる」、「ときどき踏ん張ってみる」などを盛り込んでみましょう。
全身の筋肉を動かす感覚で
腹筋や背筋、ヒップなど、「体幹」といわれる胴体をしっかり使っていきましょう。おなかをしっかりと支える正しい姿勢でペダルを漕ぐことがポイント。おなかに大きなボールが挟まっている感覚で走ると効果的にボディシェイプができますよ。
筋肉のパーツを意識してみて
「今、ここを使っているんだ!」という意識を持って走ることが大切です。おへそをぐっと持ち上げるように背中に向けて腹筋を緊張させ、背筋でその力を支えるようなイメージを持つと、体幹の筋肉全体をしっかり使うことができます。
絹代先生からの
ワンポイントアドバイス
長い時間自転車に乗り続けるためには、水分補給が欠かせません。気温が高い日は10~15分に一度は水分を少しずつ摂りましょう。水分は、電解質入りのスポーツドリンクなどが◎。また、スタミナキープのための栄養補給も重要です。アミノ酸など、体脂肪燃焼と筋肉の発達を助けてくれるものはオススメです。
スペシャル
脚を集中的に引き締めて美脚を手に入れよう!
太ももからヒップにかけての脂肪やむくみを押し流して、ひざ下から脚首とキュッと引き締めます。ここでも、意識をしてリズミカルに走ることがポイントです。以下に気をつけて引き締まった美脚を手に入れてくださいね。
サドルの高さに注意!
脚を引き締めるサドルの高さは、真下にしたペダルにかかとを乗せたときに、ひざが軽く曲がる位置です。これより低いと太もも前部が太くなってしまいます。正しいサドルの高さは、脚の筋肉をしっかりと使いつつもペダリングをスムーズにしてくれます。
ペダルのこぎ方を意識して
「美脚メイクには、ペダルは軽やかに、高速で回転させることが大前提。ギアは常に軽く速めにペダルを回せるように、コースのアップダウンにあわせて切り替えましょう。足首は常に一定の角度で、ペダルは股関節から足で円を描くイメージで。重いギアで踏み込むのではなく、軽いギアでくるくる回すイメージで漕ぎましょう。
絹代先生からの
ワンポイントアドバイス
ペダルを踏むときに足首の角度が定まっていないと、脚の筋肉を無駄に使うことになり、すねの筋肉が発達して脚が太くなってしまう可能性も。そこで役立つのが、「ペダルと脚を固定する金具がついたシューズ」です。ペダルを引き上げるときにも効果的に筋肉を使えるので、美脚メイクの強い味方になってくれますよ。
自転車ライフを
もっと楽しむために
安全な自転車ライフを送ろう
乗る前の点検
空気圧をチェック
タイヤを指でつまんで空気がキチンと入っているか確認。タイヤに書かれている適正空気圧がキープされているかを測定器でチェックしましょう。
ブレーキをチェック
両手で思い切りブレーキを引いた状態で自転車を押したとき、自転車が動かなければOK。
ブレーキのかけ方
ブレーキは、右手が前輪、左手が後輪にかかります。左右均等にレバーを引きましょう。ブレーキは複数回に分けてかけて停止します。急ブレーキや片側だけのブレーキはNGです。
ルールを守って楽しくライド
自転車は「車両」です
「自転車通行可」の標識がある歩道以外は、自転車は原則的に歩道に上がれません。 「自転車通行可」の歩道でも、すぐに止まれる速さでの通行のみが許されています。歩行者への充分な配慮を心がけましょう。
「これくらいは大丈夫」はNG!
飲酒、傘を差しながら、無灯火で、携帯やヘッドフォンをしながらの走行、これらはすべて道路交通法の違反になります。また、「並進可」の標識があるところ以外で、自転車同士が横並びに走るのも禁止されています。ルールはきちんと守りましょう。
絹代先生からの
メッセージ
実は私は、もともとは虚弱体質だったのですが、自転車と出会ってから、カラダはもちろんのこと、心も生活も変わり、いろいろなことにチャレンジできるようになりました。自転車は誰にでもはじめられて、誰にでも喜びをもたらしてくれる乗り物です。あなたのペースで実りある自転車ビューティーライフをはじめてみてくださいね!